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mohariza12メモ

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2019年 03月 01日

<愛の言霊~日本文化のミーム?>(2005.11.04記・復刻、一部追記)(再追記あり)

2019年02月23日付けの<サカナクションの「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」考(:現代の日本の歌 考)>
を記していて、昔、ブログで記したサザン・オールスターズ>の歌詞考があった筈と思い、この<mohariza12メモ>を探したが無く、それは消失した<mohariza07メモ>であるコトは明確になったが、
その記録は残っているか?は不明で、中々探しきれず、ほとんど諦めていたが、どうにか 一部保存していたフォルダーにあった。

此処にその全文を復刻版として、復活させ、色字等で一部編集・追記します。

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愛の言霊~日本文化のミーム?
(2005年11月04日18:21記)

今回は、このブログのタイトルに「言霊」と名付けていることに 因(ち)なんで(190223註記:どう云う意味か?今では不明。)、サザンの「愛の言霊」を取り上げる。
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190301再追記・註記
この原文:上の出だし及び以下の文は、以前コメントのやり取りをやっていた

ブログ主のくわどんさん
は、2018/12/02 19:15付けで、当ブログ更新を無期限休止します。パソコン壊れて、貧乏ゆえに買い替えできないから。休止中は読者(書?)等で知の研鑽を深め、再開時の記事内容を豊かにしたいとのことで、残念でならない・・・。優秀なブロガーが、無期限休止の事態に陥るのは、何処か、世の中 オカシイ と思っている。
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この曲は、ラップ調のリズムに、「釈迦堂」「湘南浪漫」「黄泉の国」など、普段はあまり使わないような言葉が踊る。
この愛の言霊に関して、編集工学松岡正剛氏は、「現代的な曲でありながらも、日本的である」と言う。

松岡氏のコメントが載っていた部分をそのまま引用する。

190224 追記:以下の原文は、YAHOO JAPAN ! 知恵袋の中の2009/6/3付けの<「サザンオールスターズ愛の言霊の歌詞の意味がわかる方、教えて下さい。難しいすぎてどんな意味なのかさっぱりわかりません。」の回答でした。>
(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1026872045))

190223註記:但し、適宜改行、色字等は私

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例えば、「縁はやーれんそーらん、千代に What Cha Cha 、釈迦堂も闇や、宵や宵や、鳶が湘南浪漫、風に乗っちゃって、縁の先ゃ黄泉の国や」というふうになっているのだが、
これをラップ調に言葉づかいをずらして独特の調子に唄う。

そこでどうなるかというと、「釈迦堂も」は「シャカドも」で「シャカドモ」と聞こえるし、
闇や、宵や宵や」は「やみやヨイヤヨイヤ」で、あの「よいやっ、よいやっ」の掛け声にも聞こえ、さらには「ヤンヤやんや」とも「縁は、いいや」とも響いてくるのである。

これは、日本が昔から得意としていた縁語とか歌語の伝統である。

例えば、「宇治」といえば「憂し」を、「大坂」といえば「逢坂の関」と「逢う坂」が連じてくるという手法で、
やりかたによってはどんなふうにも関連を広げることができる。

ただし、そこにはセンスが必要で、たんにダジャレになっているのではつまらない。やはり 意味が似たように連携していなければならない

桑田佳祐がうまいのは、そこなのだ。
愛の言霊』では、「ことだま・しらべ・うたげ」「宴・縁・闇」「千代・鳶(とんび)・黄泉(よみ)」「閻魔堂・釈迦堂」さらには「わっぱ・ラッパー」などが実にたくみに歌の中にまぎれて乱舞する。

私はこれが『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』などの今様(註参照:https://rekijin.com/?p=20373)の実態だったのではないかと思う。
また、室町後期に流行した閑吟集などの小唄も、こんな感じで受け取られていたのではないかと思う。
日本は、いまも、どこにでも再発見できる!

(情報源のURLは既に無くなっています)
・・・ということであった。

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私が初めてこのコメントを読んだ時は、目からうろこが落ちる感じだった。
外国で生まれたを使いつつ、日本的なものを出していることに関心した。
サザンフアンのサイトからの情報によれば、桑田自身は、どのような歌詞になるかよくわからかったようで、いろいろと試行錯誤したのではないかと思われるコメントが載ってあった。

桑田佳祐がどのような意味をこめて「愛の言霊」というタイトルを付けたのか?分からないが、「日本的なものを埋め込もうとしている」という松岡氏の評価を知り、より気にいってしまった。

この曲の最後の方に、

遥か以前から光輝く星を見つめる時.涙ぐんでしまう人間の存在.肉体、それらは
宇宙からの言霊を記憶するのだ
禮! 幾千億年前の星の光が 人の世の運命を僕に告げるの
過去に多くの人が愚かな者が 幾千憶年前の星の光見て
戦をしたり罪犯したならぼくも またそれを繰り返すのか
今は滅ぴた星の光なのに 見つめるままに夢に見るたぴに
涙ぐむのはなぜなのかそして 僕はどこから来たのか
この魂は誰のものなのか

とあるが、

人間の歴史以上に はるかに長い宇宙の歴史人間同じ歌詞のなかに位置づけられると
宇宙から見れば、わずかな人間の歴史、ちっぽけな人間世界で、まったく過去と 変わらず<愚かなことを繰り返している人間>というものをふと 感じてしまった。

その人間も、気持ちを持ち、その気持ちや思いを表すものとして<言葉>を作ってきた。
ただ、今の人間は、今の人間の形になる前は<言葉>も無く、水の中に生きていた。
その生命体を作ったモノは、その起源は何か?まだまだわからぬ部分が多いが、生命を過去から現在につなぎつづけるものとして<遺伝子>がある。

宇宙からの言霊を記憶するのだ」という歌詞に触れると
パンスペルミア仮説(:宇宙からの生命体の萌芽が地球に来たという説)を思い浮かべる。
<遺伝子>の構成物であるアミノ酸は、宇宙からの隕石に含まれていると言われる。

ただ、宇宙に生命があった時には、言霊を出す<魂>というものはあったのだろうか?
遺伝子>というのは<情報>である。
他のものと交配することで<遺伝子>の様々な種類の<情報>を作ってきた。
生命体が進化して、脳を持ち、脳だけでは、情報の記録が再生されにくいので
脳のある身体の外に 記号や情報を書き、<言葉>を作って、<情報>を再生し、
それにより、人間は幾世代も過去のことを現代に伝えて来た

少なくとも、「<情報>を<言葉>としてのツールとして伝えて行く」時(とき)には、人間にはなんらかの<>を持っていたと思う。

遺伝子>を「ジーン」(gene)ということに対応して、<文化遺伝子>を「ミーム」 (meme)と言うが、
人間の思想や言葉、行動・生活様式などの<文化>が <遺伝子>と同じように伝わって行くことである。
文化>や<言葉>となれば、「魂・言霊とのつながり」を考えてしまう。
思いや意思、その思いや意思に裏打ちされた言葉や行動様式を次世代に伝えていくこと。
ミーム>は日本語の訳語として「意伝子」とも使われることがある。

桑田佳祐の歌詞には、<掛詞>など<和歌の伝統的な修辞法>がよく見られると言われるが、
欧米的なものが どっと日本に注ぎ込まれても、桑田佳祐は<日本文化のミーム>を「愛の言霊」で表したようにも感じる・・・。

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(190223 追記)

2005年11月と云えば、14年以上前の記事だが、
私が52歳の時の記載の記事であり、熟考の後はあるが、かなりの気負い と他人の思考を拝借したままの まだ足らない思慮の深さ(:極み)が伺える。
まだ、熟成しきって無く、言葉を他者へ伝える配慮が足らず、理解出来かねる表現になっていたので、今回適宜改行し、色字等で分り易くした。

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2012年03月24日付けの<「mohariza12メモ」開設にあたって~「記録」について>(https://mohariza12.exblog.jp/17595767/)で記した様に、
消滅した<「mohariza07メモ」に入っていた記事は、「知的財産」だったので、誠に残念だ>と、今でも この記事を復刻して、改めて思っている。
そして、
一人の人間の真実は、(・・・人間の「真実」とは何なのか?は、分からないが・・・)未来に伝えられるものなのだろう・・・>か?

このことが、サザンの「愛の言霊」の歌詞にも通じる<人間の迷い>であり、
僕はどこから来たのか?この魂は誰のものなのか >との「問い」のように感じる・・・。

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(初稿:190224、追記・註記:190301)


by mohariza12 | 2019-03-01 00:42 | 人間


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