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2015年 12月 11日

野坂昭如氏の死去にあたって・・・

作家の野坂昭如氏が12月9日に死去されたが、

氏の小説は、句読点が無く、長々続く文で、私にとっては読みにくく、
氏の小説で読んだのは、「エロ事師たち」と(氏の本では読み易い)「火垂るの墓」ぐらいだったと思う。

私は、氏の実直だが、破天荒な生き方が好きで、その言動をテレビで面白く見てたが、
どちらかと云うと、氏の中では、歌手として、かなり影響を受けた。

氏の歌では、「黒の舟唄」と「マリリン モンロー ノーリターン」が有名であるが、
私には、氏が唄った日本の春夏秋冬の各季節を情緒を込め唄う
( : 野坂唄之新古今集の春 「」、夏 「」、秋 「紅葉」 、冬 「」) が、出色と思っている。

作詞家が、能吉利人となっていて、日本の四季をその風景を大和言葉を多く使い、表現したその歌詞内容が素晴らしく、

私は、ずっと「おもちゃのチャチャチャ」を創る才能が氏にあるので、
野坂昭如が、別名の作詞家として作詞していたのでは?と思っていたぐらいだ。

その歌が入っているLPレコードは、今レコードプレーヤーは無く、もはや聴けないが、とってある。

・・・戦中を経験した良識ある戦争体験者が次々に亡くなり、このまま平和ボケで育った 頭だけで戦争を考え、戦知らずの好戦家の輩が世の中を占めていくのか・・・?

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なお、野坂昭如氏のことをネットを調べていて、
日刊スポーツのネット記事に<野坂昭如さん「死の2日前」日本憂う手紙>[2015年12月11日9時56分 紙面から] があったので、
以下、添付します。

・・・・・

「焼け跡闇市派」を自称し、マルチな活動で知られた作家の野坂昭如(のさか・あきゆき)さんが9日午後10時37分ごろ、心不全のため死去した。85歳だった。

 野坂さんは、永六輔さんがパーソナリティーのTBSラジオ「六輔七転八倒九十分」(月曜午後6時)に、毎週手紙を寄せていた。
前身番組「永六輔その新世界」時代の03年12月、脳梗塞で倒れた野坂さんのリハビリや近況報告を兼ねて始まった。
7日放送の最後の手紙は、太平洋戦争開戦の日に思いをはせ、日本の現状を憂う内容だった。
14日の同番組では、生前の音声で野坂さんをしのぶ。

<7日にラジオ放送された野坂さん最後の手紙(原文ママ)>

 はや、師走である。
 町は、クリスマスのイルミネーションに、
 さぞ華やかに賑やかなことだろう。
 ぼくは、そんな華やかさとは無縁。
 風邪やら何やら、ややこしいのが流行っている。
 ウイルスに冒されぬよう、
 ひたすら閉じこもっている。
 賑わうのは結構なこと。
 そんな世間の様子とは裏腹に、
 ぼくは、
 日本がひとつの瀬戸際にさしかかっているような
 気がしてならない。

 明日は12月8日である。
 昭和16年のこの日、
 日本が真珠湾を攻撃した。
 8日の朝、
 米英と戦う宣戦布告の詔勅が出された。
 戦争が始まった日である。
 ハワイを攻撃することで、
 当時、
 日本の行き詰まりを打破せんとした結果、
 戦争に突っ走った。
 当面の安穏な生活が保障されるならばと
 身を合わせているうちに、
 近頃、かなり物騒な世の中となってきた。
 
戦後の日本は平和国家だというが、
 たった1日で平和国家に生まれ変わったのだから、
 同じく、たった1日で、
 その平和とやらを守るという名目で、
 軍事国家、つまり、
 戦争をする事にだってなりかねない。
 気付いた時、二者択一など言ってられない。
 明日にでも、
 たったひとつの選択しか許されない世の中に
 なってしまうのではないか。

 昭和16年の12月8日を知る人が、
 ごくわずかになった今、
 また、ヒョイと
 あの時代に戻ってしまいそうな気がしてならない。

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・・・合掌

by mohariza12 | 2015-12-11 20:18 | 人間


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