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2013年 03月 24日

永井哲志氏の「心は脳からどのようにして生まれるのか?」を読んで

2013年02月13日付けの「心はどこにあるか・・・? ~ 脳?or 心臓 ?」に対する記事に対し、永井哲志氏からコメントいただいた

<心は脳からどのようにして生まれるのか?
―脳の神経幹細胞と植物の生長点細胞との対比による理論から考える―
南大谷クリニック 研究紀要 2013 著者 永井哲志>


を通勤の車中で、2回読んだ。

中々、示唆に富んだ記事だったので、引用しつつ、感想を記します。
(以下、適宜改行、太字等及び写真は私。)

・・・・・・・・・・・・

<近年、大人の脳の中にも、生物の生長点細胞と同じような働きをすると考えられる神経系に属する各種の細胞になることはできるがまだ細かい分化を遂げていない「多様性」をもつ「神経幹細胞」が見つかったことによって、「高等動物の成体のニューロンの新生は起きない」というかつてのの常識が覆ってしまった>(p25)

<1997年、・・・成長を終えた大人の脳(成人の脳)でも、少なくとも記憶と学習に重要な働きをしている側頭葉の内側にある海馬において、ニューロンが日常的に新生していることを発見した。
またこの数年間で、その成人の脳の中にも、神経系に属する各種の細胞に分化を遂げていない未分化で多様性(その時点でどうような細胞になるのか決まっていない)を持つ「神経幹細胞」が見つかったことにより、「高等動物の成人の脳ではニューロンの新生が起きない」というかつての定説が覆されてしまった.>(p31)


・・・筆者の論旨のキーは、成人(大人)においても新生する「神経幹細胞」で、植物の「生長点細胞」とを対比している。
成人になっても、脳を活発に使えば、脳は発達することは、実感していることで、高齢化社会になり、人間として生き続けることにおいて、重要なことだと思っている。

<「神経幹細胞群」は分化し、いつも新たにニューロンネットワーク組織は更新され、脳は桜と同じように成長し続けている.
・・・桜は・・・常に自然のあらゆる刺激を受け、・・・一年間の生長した新しい枝として、つまり記憶として残り、また新しい「生長点細胞」が生まれる.それらが集まって、空間の中で太い幹から無数に分かれた小枝まで立体的な一本の、刻々と成長している桜を構築している のである.
つまり、脳と桜は同じように限りなく変化し、成長していることになる.>(p32)


・・・筆者が、脳の成長を桜の生長とを重ねて比喩し、<脳のニューロンネットワーク組織と無数に分かれた小枝までの立体的な一本の桜とは、日々変化し、成長(生長)している点で、共通のものがある>との視点は、具体的なイメージとして捉えることが出来、ユニークで面白いと思った。

確かに、無限に繋がり、枝分かれして広がっている(但し、使わなければ、涸れてしまい、神経が繋がらなくなる)神経網(:ニューロンネットワーク)は、木(:桜)の枝と似ていると思う。

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<「時間の役割」の章・・・
自分の意識(自己意識)はあたかも時間が止まっているようだ.
しかし、私たちの脳は桜と同じように成長している.
大脳にある「神経幹細胞」は自分の環境の変化だけでなく、時間の流れに基づいた(過去の)記憶にも反応し続けている.
だから、私たちの心の中にある大量の記憶を、過去から未来に渡って意識するために、時間はなくてはならない要素である.>(p33)

<幼児時期を過ぎ・・・、覚醒する時間が増え、外部環境(外界)に対する認識も高まって、自分自身を感じる意識(自己意識)も芽生えながら変化していく.
睡眠と覚醒をはっきり使い分けることで、 時間の流れとともに新しい記憶は積み重ねられている.
「生きていると感じる」意識の中には過去から現在、未来という「時間の要素」がある.・・・
私たちの記憶の背景には必ず細かく日時や年月、季節の概念も関連付けられている.>(p34)


・・・確かに、<ほとんど微睡状態>の幼児では時間の観念は生まれず、外部環境に接することによって、自意意識が生まれ、それと共に時間を意識し出すのだろう。
睡眠と覚醒を分けることで、「時間」と「意識」が生まれるとの発想は、今まで本で読んだことはあるかも知れないが、今回改めて意識した。

<「直観」とは、わずかな何かの刺激に対して、色々と考えたり想像したりしないで瞬間に鋭く感じとることである.それはもっとも大切な「心の要素」である.つまり本能に近い、動物的な心でもある.
そして直感で得たことは、さらに物事を考えることによってはっきりした心、自分の意思「自己意識」になる.>(p35)


・・・私も「直感」を大事にしている。それが、「心」とは考えたことは無かったが、
<直感で得たことは、さらに物事を考えることによってはっきりした心、自分の意思「自己意識」になる.>と云う説は、そのように考えることは出来るとは思った。

<心は人間と人間の、また人間と自然の依存関係の中で長い時間と努力をかけてつくられた記憶である.・・・
脳には、人間同士の相互依存と自然環境への依存を基に構成された計り知れない心(知恵)を習得ことができる.
心は遺伝子情報の中には含まれていない.
クローン技術が進めば、短時間で細胞の遺伝子をコピーして声明をつくることができるが、同じ心をもつ人間をコピーするには同じ年月と、その人が育ってきた環境が必要であり、不可能なのである.>(p35~p36)


・・・脳は、育った人間及び自然の環境で育てられ、育まれ のが心と云えると思う。
でも、今後クローン人間が出来た場合、同じ心をもつ人間が出来ないと言い切れるのか、は 断定は出来ない。

私は、<心は遺伝子情報の中には含まれていない>とは云え、全く同じ遺伝子を持つクローン人間が、全く同じ心の人間になれ得ないとは云えない 、と思っている。

星野乃宜のSFマンガの「ミス・アイボリーの21日」のような悲劇があったなら、自分の遺伝子を持つ私を造ろうとしないだろうか?

もちろん教育は必要で、短期間でも育むことがなければ、もう一人の「自己」は出来ないのだろうが・・・。


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by mohariza12 | 2013-03-24 00:19 | 人間 | Comments(4)
Commented by mohariza12 at 2013-05-24 02:49
本文中の核になる言葉に不備があったので、訂正します。

・・・・・・・・・・・

<心は遺伝子情報の中には含まれていない>とは云え、
全く同じ遺伝子を持つクローン人間が、全く同じ心の人間になれ得ないとは云えない、とは思うが・・・。

・・・・・・・・・・

とします。



Commented by mohariza12 at 2013-05-27 23:08
また、本文中の核になる言葉に曖昧さがあったので、訂正します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、<心は遺伝子情報の中には含まれていない>とは云え、全く同じ遺伝子を持つクローン人間が、全く同じ心の人間になれ得ないとは云えない 、と思っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

とし、色字としました。

私は、未来の科学の行き着く先に、絶望を感じていません。

遺伝子操作なり、遺伝子改造は、今後 益々 盛んになり、

どれ(誰)が 本当の純潔な遺伝子を持った人間か?分からなくなるような未来が予測されます。

それでも、人間は宇宙からの粒子で出来ていることは変らず、生命として 大した違いは無く、同じ生命体として、生きて行くべきと思っています。

手塚治虫の「火の鳥」でも表現されたことは、間近の世界のような気がしています・・・。

Commented by mohariza12 at 2014-09-27 10:52
この記事は、掲載後も結構アクセスされ、読まれている記事のようだが、<成長を終えた大人の脳(成人の脳)でも、少なくとも記憶と学習に重要な働きをしている側頭葉の内側にある海馬において、ニューロンが日常的に新生している>と云う永井哲志氏の記事は、世の中が高齢化社会になり、高齢者が生きがいを持って生きる際に、重要なキーになる事で、
いつまでも新しいことを学び、自己を高める意識(意志)は重要で、脳には無限の可能性があり、高齢になっても、新たな発見・発明は出来る、と思っている。
それまで生きてきて学んだことを統合して、また 新たな知識や知見から、人類や地球環境への示唆のある発見や発想は、高齢者からも生まれる、と思っている。
私も去年から新たな発想・発見をしている。

個人的な繋がりの人には披露したが、このブログにもその内、披露します。
(なるべく分かりやすい形にはしたい、と思っていますが・・・。)
Commented at 2017-05-14 11:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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